更新:2024.12.19
(出典:ハザードマップポータル。2022年8月更新)
◇震度
〇元禄型関東地震※で「震度6強」が想定されている(地震マップ:元禄型)。(震度6強:はわないと動くことができない。飛ばされることもある。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる)
・東日本大震災で当パークシティでの揺れは「震度4」だった(出典1)。(震度4:ほとんどの人が驚く、電灯などの吊り下げ物は大きく揺れる。座りの悪い置物が倒れることがある。)
・震度6強は最大加速度で比べて震度4の12.5倍(出典2の推定式(1)又は(2)による)。
出典1:災害時地震・津波速報-平成23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震(気象庁、2011 年8月17日)PDF
出典2:「地震動強さ指標と新しい気象庁震度との対応関係」(東京大学)PDF
〇高層階では?
出典3:YouTube:あなたは何階に住んでいますか? 1階は震度5強でも10階では震度7!? 高層ビルの危険を実験で検証
防災科学技術研究所の実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)を用いた検証実験では、地上で5強の場合、10階で震度7になる場合があるとして実験を行っている。
(震度7:耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物では倒れるものが多くなる)
出典4:平成23年度長周期地震動等に対する高層階の室内安全対策専門委員会報告書(東京消防庁、2012年2月、第3章)
・東京消防庁アンケート調査によると、11階程度から家具類の移動の発生割合が高くなっている(p.52の図3-1-9)。
・SRC構造14階建てである当パークシティ建物の固有周期は約0.7秒(T=0.049N、日本建築学会,2000))であり、長周期地震動の範囲からは外れている。(p.49の図3-1-2)
◇液状化
パークシティの全域で液状化の可能性がある(液状化マップ参照:元禄型※)液状化可能性指数PLは5~15)。
この場合、液状化面積率は18%(出典4のp.3-9)
もし地中に埋められたライフライン(電線、水道管、下水管、ガス管)が破損すると、ライフラインが使用できない期間が長期化する(東日本大震災、東京都浦安市の例:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee/16/3/16_3_183/_pdf )。
過去の震災で大・中規模建築物は、そのほとんどが杭で支持されていたことにより、建物本体には大きな被害は発生しなかったが、建築物周囲が地盤沈下したことによって出入口に段差を生じたりライフラインの寸断などの被害が生じた。東日本大震災では、浦安市の埋め立て地では震度5強だったものの長周期地震動だったことにより、埋設されていたガス、上水道、下水道は完全復旧まで1ヶ月前後を要した。一方、停電は一部の地域で発生したが当日復旧している。
出典4;「南海トラフ巨大地震等による東京の被害想定」第3部被害想定手法(平成25年5月14日公表。東京都防災ホームページ)
出典5:東日本大震災における浦安市の水道管被害メカニズムの解明https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee/16/3/16_3_183/_pdf
極端な長周期地震動によって下水道のマンホールは浮き上りよりは水平方向のズレの発生、また、管渠は継手が抜けたり破損した。
出典6:消防防災博物館「東北地方太平洋沖地震による液状化被害の特徴」(関東学院大学工学部、若松加寿江)https://www.bousaihaku.com/wp/wp-content/uploads/2014/01/shikisya_wakamatsu.pdf
東京湾沿岸の浦安市から千葉市にかけての埋め立て地帯では、震度5強とそれほど大きな震度ではなかったにも関わらず、高密度に液状化が発生した。
◇津波及び内水浸水
〇神奈川県の津波マップ(2015年3月)によると、パークシティ全域で0.3m~1.0mの浸水が想定されている(黄)。
一時集合場所の泥亀壱丁目公園多目的広場(旧三井グラウンド)と地域防災拠点の八景小は1.0m~2.0mの浸水(オレンジ)。
・ハザードマップを詳細に見ると、各棟の北側の階段入口が面している道路はいずれも0.3m以上1.0m未満。各棟の盛り土部分については1cm~30cm(緑)又は浸水なし(白)。宮川沿いの一段低くなった道路は1.0m~2.0mで、当パークシティ内の地形がよく反映されている。
・1階住戸の床上高さは、階段入口より110mなので、想定の上では1階住戸が床上浸水する範囲外。ハザードマップは絶対ではないので、1階住戸は階段の上方に避難する必要がある。
注:金沢区津波ハザードマップは慶長地震を想定したもので、当パークシティではそれよりも厳しい想定となる神奈川県の津波マップによること(金沢区総務部総務課の回答による)。
出典7:津波浸水想定について(解説):https://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/774580.pdf
出典8:設定の手引き(国交省):https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/bousai/saigai/tsunami/shinsui_settei.pdf
浸水想定の元となる地震(ハザードマップは以下の5地震のうち最も津波浸水深さが大きいものを表示)
・相模トラフ沿いの海溝型地震(西側モデル)[地震規模:Mw8.7]
・相模トラフ沿いの海溝型地震(中央モデル) [地震規模:Mw8.7]
・元禄関東地震タイプ※[地震規模:Mw8.5]
・元禄関東地震タイプ※と国府津-松田断層帯地震の連動地震[地震規模:Mw8.5]
・[地震規模:Mw8.5]
地震発生後、最短で1分で最大津波が平潟湾に到達する場合がある(下表)。
数十cmの浸水によって;
・各棟階段入口のコンセントが浸水し、停電になる。
・管理センターの火災監視盤と放送盤が浸水し、火災監視と一斉放送ができなくなる。
・各棟の主幹盤室のインターネット回線関係の機器が浸水し、自宅PCでインターネットが使えなくなる。
・ポンプ室の配電盤が浸水し、給水ポンプと消防ポンプが使えなくなる。
・変電設備(東電の管理区画)は?
地震タイプ名 |
最大津波高さ |
平潟湾までの到達時間 |
当パークシティの浸水 | 津波浸水予想図 |
相模トラフ沿いの海溝型地震(西側) |
3.4m | 30分 | なし | 当パークシティに津波は到達しない |
相模トラフ沿いの海溝型地震(中央) |
2.9m | 110分 | 0.1~1m | 当パークシティに津波が到達する |
元 禄 関 東 地 震※ |
2.8m | 1分 | 0.1~1m | 当パークシティに津波が到達する。当相模トラフ沿いM8.1 房総半島南端の野島崎付近を震源とする。 |
元禄関東地震と国府津-松田断層帯地震の連動地震※ |
2.8m | 1分 | 0.1~1m | 当パークシティに津波が到達する。 |
慶 長 型 地 震 |
3.9m | 75分 | なし | 当パークシティに津波は到達しない。旧ハザードマップでの設定。 |
東京湾北部地震 |
M7.3の首都直下地震 | |||
南海トラフ巨大地震 |
東海地震を包括するM9クラス |
※元禄関東地震
震度の点でも津波の点でも最も厳しいのが元禄関東地震。
・震源地は、房総半島南端の千葉県の野島崎付近。
・327年前の1703年12月に発生。M8.2、震度7
・死者6,700人以上。
・熱海では7m程度の高さと推定される津波が押し寄せ、500戸ほどあった人家のほとんどが流出し、残ったのはわずか10戸程度であったという。また、鎌倉では鶴岡八幡宮の二の鳥居まで津波が押し寄せ由比浜大鳥居が破損(『基煕公記』)、伊東では川を遡った津波が水害を及ぼしたという。津波は三浦で6 - 8m、九十九里辺りで5m、江戸湾(現在の東京湾)入り口の浦賀で、4.5mに達した。伊豆半島東岸では一部遡上高が17mを越した所もあった。
元禄型関東地震の再来間隔、最短2000年ではなく500年(産業総合研究所)
・関東地方の沈み込むプレート境界では元禄型関東地震(1703年)と大正型関東地震(1923年関東大震災)が繰り返し発生している。
・元禄型関東地震の繰り返し期間は500-2800年。
◇洪水※1
部分的に0.5m未満の洪水浸水(宮川の氾濫)及び内水浸水(下水道からの氾濫)、泥亀一丁目公園グラウンドでは1.0m未満の内水浸水のおそれ(洪水マップ/内水マップ※/土砂災害マップ)
※:1999年に関東地方で観測された時間降雨量153mmを想定。
◇高潮※1:北側の駐車場とパークシティ内道路に50cm未満の浸水のおそれ(高潮マップ)
◇火災
・金沢消防署の35mはしご車は当パークシティの11階までしか届かない(金沢消防署に確認済み)。代替措置として11回以上には消防ホース付き消火栓が設けられている。
・震災時の火災の原因は、東日本大震災では54%が電気関係だった。建物の倒壊や家具の転倒で配線が損傷し、通電時にショートして出火する通電火災が懸念されている。https://www.fdma.go.jp/publication/ugoki/items/rei_0212_04.pdf(消防庁)
・それ以外ではヒーターなどが可燃物に接触して通電時に着火する場合がある。
◇風害
風害にはハザードマップがないが、台風直撃時は高層階はもとより、各戸で被害を受ける可能性がある。地球温暖化の影響により関東に直接上陸する台風が増えているので、要注意。