(2)「被災生活期」の行動基準(目安:震災後2~3日目)

 

・丸1日経っても戸外からの呼び掛けでは安否確認できない住戸への対処。

・ライフラインの点検と対処(水漏れ、汚水漏れ、ガス漏れ、非常用トイレ)

・支援を要する居住者に対し、各階段グループと統括グループが協力して対処。

・避難生活の維持に必要な環境を整える。

 

① 統括グループの活動 ② 各棟階段グループの活動

(エレベーター)

 余震を警戒してエレベーターの使用禁止を継続

 

(一斉点検)

 a)安否確認2日目

・救護班より一斉放送:安否確認ステッカーが貼り出されていない住戸について、自治会等役員による安否確認を行う旨を放送。

・救護班は、各棟から提出された安否情報シート(2日目)を見て、丸一日経っても安否が確認できない居住者の緊急連絡先に問い合わせる。

・救護班は、緊急連絡先である親族等の求めがあれば、バルコニーからの住居侵入を試みる(隔壁板とガラス戸を壊す(注27)

(一斉点検)

 a)安否確認2日目

・自治会役員等は、一斉放送を受けて、安否確認ステッカーが貼り出されていない住戸に対する安否確認を行い、「安否情報シート(対策本部用集計表)」を更新し、棟幹事等を経由して統括グループに報告する。

 b)ライフラインの状況調査

・安全班より一斉放送:各階の自治会役員等が全住戸の電気、水道、ガス、排水についての状況を確認する旨を放送。

・安全班は、各棟階段グループが取りまとめたライフライン状況確認シートをもとに修理業者を手配、水道・排水の復旧に長期間を要する居住者の避難生活場所を検討。

 b)ライフラインの状況調査

・自治会役員等は、ライフライン状況確認シートを用意し、担当する階段の在宅居住者の停電復旧、漏水/止水、汚水漏れ/非常用トイレの設置、ガス漏れ/ガスの復旧の状況を聞き取る。点検・対処が難しい居住者の求めがあれば点検を手伝い、聞き取り結果を棟幹事等に渡す。 棟幹事等は、ライフライン状況確認シートを受け取ったら、救護班に届け出る。(ライフライン対応)

 〇電気の点検と復旧

 「震災直後」の行動基準を参照

 〇電気:

 「震災直後」の行動基準を参照

 〇ガス

・安全班より一斉放送:(ガスが自動遮断している住戸に対し)すべてのガス器具を停止し、異臭がないことを確認の上、メーターボックス内のマイコンメーターの復帰ボタンを押すよう放送。復旧できない居住者は、その旨を対策本部に電話するよう放送。

 

 〇水道の点検と部分的停止

・安全班より一斉放送:居住者に対し、水漏れの有無を点検し、水漏れがある、若しくは住戸内のすべての蛇口を閉めても玄関先メーターボックス内の水道メーターが回っていれば、同メーターボックスの水道元栓を閉め、その旨を管理センターに電話するよう放送。安全班は通報があった住戸について業者に修繕を依頼。

・安全班より一斉放送:地域の停電によってポンプ室の給水ポンプは止まっているため、水道を使わないよう放送(注28)

・安全班は、地域が停電から回復したら速やかに給水ポンプを再始動する(注29)

・安全班より一斉放送:地域の停電が回復したため、停止していた給水ポンプを再始動しましたが、排水管が大丈夫かまだ確認が取れていないため、引き続き水道の使用をお控えくださいと放送。

〇水道:

 水漏れ通報があった住居内の水道栓をすべて閉めても水道メーターが回るっている場合は、住戸の玄関前メーターボックスの水道元栓を閉める。

〇排水-汚水漏れの点検(注30)

 a)埋設されている下水道で流れの阻害が生じた場合(注31)

① 安全班は、もし液状化現象による道路の陥没/マンホールの浮き上がりが見られた場合は、排水竪管に近いマンホールを開けて汚水の滞留状況を調べる。

② もし下水道に汚水が滞留していた場合は、1階住戸のトイレ、浴室・洗濯機の排水口に水嚢(注33)を置いて逆流を防止する。また、当該下水道に繋がるすべての階段での排水禁止が長期にわたることを周知。

③ もし下水道の汚水がスムーズに流れている場合は、停電から回復して給水ポンプを再始動したのちは、1階の住戸のみ水洗トイレほかすべての排水を解禁。

 b)排水竪管がどこかで破損した場合(注33)

① 安全班より一斉放送:パイプスペースを囲む壁・床・天井に汚水漏れの形跡が見られないか毎日点検し、もし汚水漏れを発見したらただちに管理センターに電話するよう放送。

② 安全班は、汚水漏れの通報があった場合は業者に修理を依頼し、修理が完了するまで排水禁止が続くことを当該階段の居住者に知らせる。

③ ある階段に面するすべて住戸から汚水漏れの通報がない場合は、排水禁止、非常用トイレの使用を継続しつつ、汚水漏れの点検を継続させる。

 c)やむなく生じた生活排水の処理

安全班は、各棟階段グループに対し、1階バルコニーの雨水用排水口に枯れ葉、土砂などが溜まっている場合は、それを除去するよう指示する。それが完了したら、バルコニーの排水溝に排水してよい旨を一斉放送する。

 c)やむなく生じた生活排水の処理

自治会役員等は、安全班からの連絡を受けて、1階バルコニーの雨水用排水口が詰まっていないか点検し、点検が完了したらその旨を安全班に報告。

(援護者支援)

・救護班は、管理センター和室、B棟プレイルーム等に負傷者、要介護者等が休養できる「待避所」を設ける。どちらも地上なので、もし浸水があったら使えない。

・救護班より一斉放送:自治会役員等及び棟幹事等は、住戸内で介護することが困難な負傷者・要介護者を待避所に移動するよう放送。

・救護班は、要介護者については要援護者マップで回答があったケアマネージャ等と連絡のうえ、受け入れ可能な「福祉避難所」等に移送する。

(備蓄品の配布)

・救護班は、備蓄している飲料水、非常食、簡易トイレの配布を準備する。

・救護班より一斉放送:管理センターが備蓄している飲料水、非常食、簡易トイレを必要とする居住者(注34)は、管理センター2階に来ていただくよう放送。

(マンホールトイレの設置)

・統括グループは、マンホールトイレ及びトイレ用テントを設置し、持ち運び式ポンプで宮川から水を汲み上げてマンホールトイレに流せるようにする。設置したらその旨を一斉放送。

(水の供給)

・飲料水:安全班は、B棟ポンプ室において非常用給水栓を設置し、希望する住民に給水する旨を一斉放送。

(各棟に集会所を設置)

・棟幹事等は、自治会役員等と居住者等の協力を得て、各棟ごとに「集会所」を設ける。テントの設置又は各棟のピロティ等安全が確認された場所に会議机と折り畳み椅子を配置し、時間を定めて居住者間の情報交換できる場所とする。


注27) 破壊した隔壁板とガラス戸の修理費の扱いは?(個人負担か地震保険で賄われるのか)

注28) 給水ポンプが止まっている状態で水道を使用し続けると、水道館内の圧力が低下し、再度給水できるようになるまで大変。

注29) そうすると、水漏れで水道元栓を閉めている住戸を除き、水道が使えることになるが、排水系統の障害がないことが確認されるまでは水道を使わないよう放送。

注30) 汚水漏れの発生原因として、液状化現象で埋設されている下水道が損傷する場合と、排水竪管が損傷する場合の2ケースがありうる。

注31) もし液状化現象によって道路の陥没/マンホールの浮き上がりが生じると、埋設されている下水道に大きな力が掛かって屈曲又は破断により汚水がスムーズに流れなくなることが起こりうる。その場合は1階のトイレ、浴室、洗濯機バンに汚水が逆流する。

注32) 玄関先のSK室の水道立管のバルブを締めているため、水嚢を作るには各棟前の洗車用水道などの水を使う。

注33) もし排水竪管が損傷した場合、損傷個所より上の住戸で水洗トイレが誤って使用されたら、排水竪管のパイプスペースに汚水が流れ込むため、周囲の壁・床から汚水が漏れ出る。

注34) 先着順以外の方法があるか? 管理センター2階まで取りに来るのが困難な居住者は? 


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