8.3「被災生活期」の行動基準(目安:震災後2~3日目)

 

 地域が停電したままの期間。エレベータは使えず、給水ポンプが止まっているので水道も使えない。

・丸1日経っても戸外からの呼び掛けでは安否確認できない住戸への対処。

・ライフラインの点検と2次災害防止(水漏れ、汚水漏れ、ガス漏れ、非常用トイレ)

・支援を要する居住者に対し、各階段グループと統括グループが協力して対処。

・被災生活に必要な環境を整える。

 

① 統括グループの活動 ② 各棟階段グループの活動

(安否確認2日目)

・救護班より一斉放送:

「安否確認ステッカーが貼り出されていない住戸について、自治会等役員による安否確認を行います。」
・ 救護班は、各棟から提出された安否情報シート(2日目)を見て、丸一日経っても安否が確認できない居住者の緊急連絡先に問い合わせる。 ・ 救護班は、緊急連絡先である親族等の求めがあれば、バルコニーからの住居侵入を試みる(隔壁板とガラス戸を壊す(注27)

(安否確認2日目)

・自治会役員等は、一斉放送を受けて、安否確認ステッカーが貼り出されていない住戸に対する安否確認を行い、「安否情報シート」を更新し、棟幹事等を経由して統括グループに報告する。

(ライフラインの点検・2次災害の防止)

 〇エレベータ

安全班は、各棟階段グループに対し、エレベータが最寄り階で正常に停止したか(注28)を調査するよう指示する(判断に迷うケースは安全班が確認)

(ライフラインの点検・2次災害の防止)

 〇エレベータ

・自治会役員等は、安否確認2日目に併せてエレベータが最寄り階に正常に到着しているかどうかを調査し、結果を棟幹事等を介して安全班に報告する。

 〇ガス

・安全班より一斉放送:

「ガス漏れで玄関前メーターボックスの元コックを締めている住戸以外でガスが出ない住戸は強度5強でガスが自動停止したものと思われます。メーターボックス内のマイコンメーターの復帰ボタンを押せばガスが復旧します。もし復旧できない場合は、その旨を対策本部に連絡してください。」

 〇ガス

・居住者から支援を求められれば対応、又は、統括グループに連絡。

 〇排水-汚水漏れの点検(注29)

 a)液状化現象で下水道が破損した場合(注30)

① 安全班は、もし液状化現象による道路の陥没/マンホールの浮き上がりが見られた場合は、排水竪管に近いマンホールを開けて汚水の滞留状況を調べる。

② もし下水道に汚水が滞留していた場合は、1階住戸のトイレ、浴室・洗濯機の排水口に水嚢(注31)を置いて逆流を防止する。また、その下水道に流れ込むすべての階段で長期にわたって排水が禁止されることを周知。

もし下水道の汚水がスムーズに流れている場合は、電気が復旧して給水ポンプを再始動次第、1階の住戸のみ水洗トイレほかすべての排水を解禁。

 b)排水管が破損した場合(注32)

① 安全班より一斉放送:

「パイプスペースを囲む壁・床・天井に汚水漏れの形跡が見られないか毎日点検し、もし汚水漏れを発見したらただちに管理センターに連絡してください。」

② 安全班は、汚水漏れの通報があった場合は業者に修理を依頼し、修理が完了するまで排水禁止が続くことを当該階段の居住者に知らせる。

 c)やむなく生じた生活排水の処理

安全班は、各棟階段グループに対し、1階バルコニーの雨水用排水口に枯れ葉、土砂などが溜まっている場合は、それを除去するよう指示する。それが完了したら、バルコニーの排水溝に排水してよい旨を一斉放送する。

 〇排水-汚水漏れの点検

・居住者から支援を求められれば対応、又は、統括グループに連絡。

(援護者支援)

・救護班は、管理センター和室、B棟プレイルーム等に負傷者、要介護者等が休養できる「待避所」を設ける。どちらも地上なので、もし浸水があったら使えない。

・救護班より一斉放送:自治会役員等及び棟幹事等は、住戸内で介護することが困難な負傷者・要介護者を待避所に移動するよう放送。

・救護班は、要介護者については要援護者マップで回答があったケアマネージャ等と連絡のうえ、受け入れ可能な「福祉避難所」等に移送する。

(備蓄品の配布(注33)

・救護班は、備蓄している飲料水、非常食、簡易トイレの配布を準備する。

・救護班より一斉放送:管理センターが備蓄している飲料水、非常食、簡易トイレを必要とする居住者は、管理センター2階に来ていただくよう放送。

(マンホールトイレの設置(注34)

・統括グループは、マンホールトイレ及びトイレ用テントを設置し、持ち運び式ポンプで宮川から水を汲み上げてマンホールトイレに流せるようにする。設置したらその旨を一斉放送。(ぺンディング)

(水の供給)

・飲料水:安全班は、B棟ポンプ室において非常用給水栓を設置し、希望する住民に給水する旨を一斉放送。

(各棟に集会所を設置)

・棟幹事等は、自治会役員等と居住者等の協力を得て、各棟ごとに「集会所」を設ける。テントの設置又は各棟のピロティ等安全が確認された場所に会議机と折り畳み椅子を配置し、時間を定めて居住者間の情報交換できる場所とする。


注27:破壊した隔壁板とガラス戸の修理費の扱いは?(個人負担か地震保険で賄われるのか)

注28:給水ポンプが止まっている状態で水道を使用し続けると、水道館内の圧力が低下し、再度給水できるようになるまで大変。

注29:そうすると、水漏れで水道元栓を閉めている住戸を除き、水道が使えることになるが、排水系統の障害がないことが確認されるまでは水道を使わないよう放送。

注30:汚水漏れの発生原因として、液状化現象で埋設されている下水道が損傷する場合と、排水竪管が損傷する場合の2ケースがありうる。

注31:もし液状化現象によって道路の陥没/マンホールの浮き上がりが生じると、埋設されている下水道に大きな力が掛かって屈曲又は破断により汚水がスムーズに流れなくなることが起こりうる。その場合は1階のトイレ、浴室、洗濯機バンに汚水が逆流する。当パークシティは雨水兼用になっているので、もし降雨があると下水道からの逆流が起こりうる。水嚢用の水は停電していなければ給水ポンプが動いていて水道が使えるが、停電中は給水ポンプが止まるので、津波の心配がなければ洗車用水道が使える(要確認)。

注32:もし排水竪管が損傷した場合、損傷個所より上の住戸で水洗トイレが誤って使用されたら、排水竪管のパイプスペースに汚水が流れ込むため、周囲の壁・床から汚水が漏れ出る。

注33:先着順以外の方法があるか? 管理センター2階まで取りに来るのが困難な居住者は?

注34: マンホールトイレを設置するには宮川から河川水をポンプでくみ上げる必要があり、いろいろ困難がある。それより自宅トイレに非常トイレを設置することに対策本部の労力を振り向ける方が先。居住者が広場で過ごす時間が増えてきた段階では必須になる。